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試論・町家構造事始

京町家通信の「論考」に、町家の構造について今の自分が学び考えられるところまでを書かせていただきました。
町家の構造の性能評価の必要が唱えられる中、必ずしもその本筋がどこにあるのか定かでないように感じられ、
さりとて、省みることなく「先人の知恵」に思考停止し、無邪気に、そこに下駄を預けてしまうことは出来ず、
一人の技術者として意思表示が必要と考えました。

故あって4年ぶりに丁寧に読み返したピーターライスの自伝が、
町家の構造をダイナミックに見せてくれたような気がします。

限られた紙面に書き足りていないことも多く、伝たわりにくいことも多く、
それらは近いうちに取り組まなければならない課題です。
しかし、他の人が取り組んでくださるなら、それも大いにうれしい事だと考えます。

町家を巡る法や基準の相対化の課題には、
別の何で、その性能や品質を担保するのか、
その説得力がなければ前に進まないと感じるこのごろです。