「楽町楽家」では恒例になった再生研の公開シンポジウム、イベントの中では硬派の企画です。
今年は例年にも増して硬く、上記のテーマとなりました。
今の国土交通省の伝統的構法の性能検証の取組で、実務レベルを束ねる大橋先生と忌憚のない意見交換会が行われました。
こちらも定員を越す参加者がありました。司会を務めさせて頂けてやりがいがあり、有難く思います。
面白かったという声も聞きますし、 会場からの見え方では京都の側の判定負けという声もあり、 我々の課題も確かだと感じます。
石端建てが今のところ解析できないと言うことは誠実に認められていたわけで、
技術的な問いかけに技術的に答えられない技術者ではいけないと感じます。
むこう2年の国のプロジェクトに京町家の再生がコミットする形には2方向のシナリオが要りますが、協働もいずれ必要になるでしょう。
伝統構法の信頼性の担保のためのシナリオを、ぶれずに具体的に書くことが、やはり近々の課題です。
今まで通り再生実践に軸足を置きながら、
伝統構法と伝統「的」構法の言葉の違い、
町家の地震に対する性能と「耐震」性能と言う言葉の違い、
冷静に考えた上で取組に向かいたいと念じます。