今年も祇園祭の山鉾の構造体の調査に向かいました。
8基の大型の鉾と曳き山の中で最後に図面のまとまっていなかった岩戸山の軸組みの実測を行いました。
比較的ゆっくりと祇園社の倉庫から運ばれてくる部材を組み立てられます。すべての材に大きく墨を打ち、実測にも入りやすいご町内です。
櫓のころびが小さく、柱も貫も斜材も太めで、真木も舞台床で支えるどちらかといえば剛性志向の強い山といえましょう。
真木の松の取り付けもおっかけの墨の付けやすい向きを選びながらおおらかに、
ご町内の特徴が現れているような気がします。
鉾建てにも、ウィンチは使わず、石持ちを支点で人力で。
車軸の取り付けにもジャッキは使わず人力で。
江戸時代と変らぬようです。